第41回日本顔面神経学会

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会長挨拶

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会長挨拶

会長挨拶

第41回
日本顔面神経学会

会長 欠畑 誠治 
(かけはた せいじ) 

このたび第41回日本顔面神経学会を平成30年6月7日~8日に当教室が山形テルサにて開催させて頂くこととなりました(FNR2018)。
 本学会は耳鼻咽喉科、頭頸部外科、形成外科、神経内科、リハビリテーション科、麻酔科、脳神経外科など関連する分野の医療者や解剖学、ウイルス学などの基礎医学分野の幅広い専門家が集まって顔面神経の基礎・臨床の多彩な問題について議論するユニークな学際的学会であります。本学会の学術講演会は、猪初男新潟大学耳鼻咽喉科教授が日本顔面神経研究会として1978年に開催されたのが最初で、その後第36回まで研究会として開催されました。2014年の第37回から学会組織となり本年が5年目の開催であります。
 当科では顔面神経研究会時代に小池吉郎教授が1987年に、青柳優教授が2001年に主催しており、本学会を担当するのは今回で3度目になります。小池教授時代から山形大学耳鼻咽喉科学教室は顔面神経のステロイド大量療法で有名で、同時期に開学した愛媛大学と顔面神経研究の双璧をなしていました。これまでの当教室での顔面神経研究のビッグデータを大きな財産とし、さらにブレークスルーとなる新たな1ページを付け加えていくべく、教室をあげて顔面神経研究に取り組んでいます。
 今回の学会では「笑顔を守る」をテーマとし、ポスターはダビンチのモナリザを使ったシンプルではありますが印象的なものにしました。顔面神経麻痺になった患者さんが一番困ることは笑顔を作れなくなることです。さらに、ゆがんだ笑顔が気になり人生に対し消極的になってしまいます。
 FNR2018では、「笑顔を守る」ための様々な取り組みを、国内外の第一人者の先生たちを交えて討議したいと考えております。まず、特別講演として顔面神経研究のレジェンド、柳原尚明先生から「顔面神経研究の発展と日本顔面神経研究会の貢献」と題したご講演をいただきます。顔面神経研究の発展を回顧し、われわれの先人が果たした国際的貢献と将来展望について拝聴できるものと楽しみにしております。2つめの特別講演「Facial Reanimation up-to-date」では、笑顔再生のマエストロDavid Chwei-Chin Chuang先生から笑顔を取り戻すための形成学的手術の最先端についてご講演いただきます。
 本学会の一つの特徴として、3つのKeynote lectureとそれに引き続くパネルやシンポジウムを企画したことがあげられると思います。2021年の14th International Facial Nerve Symposium (IFNS)の学会長に決まったYang-Sun Cho先生からは、「The prognostic factors of facial function after vestibular schwannoma resection using translabyrinthine approach」を、顔面痙孿の日本の第一人者である近藤明悳先生(脳外科)からは「顔面痙孿の発生機序と根本的治療としての顔面神経威圧術」を、そして中耳・内耳の解剖を“書き直している”生けるMichelangelo、Daniele Marchioni先生(University of Verona)からは「Endoscopic Revisit of the Anatomy of the Facial Nerve」についてご講演をいただきます。Keynote lectureで最先端のご提示に続き、それを様々な立場から気鋭のパネリストやシンポジストから発表をいただき、活発な討議を通じて疾患や病態に対する理解を深めることができると考えています。
顔面神経再生の基礎研究の最先端や顔面神経麻痺の予防、最適な早期治療の追求、神経減荷術や顔面神経再生などのサルベージ治療、効果的なリハビリテーション、そして最新の形成外科的な再建方法について活発な討議をいただき、さらには、イタリア、スコットランド、米国、韓国など海外における顔面神経治療の実態についての発表をふまえて国際的なディスカッションをしたいと考えております。
 6月はサクランボの美味しい季節です。皆様お揃いの上、山形の地までお越し頂けますよう、心よりお願い申し上げます。


平成30年4月吉日

山形大学医学部耳鼻咽喉・頭頸部外科学講座 教授
第41回日本顔面神経学会 会長
欠畑誠治